推敲するネオ(3) 〜 構成するNeO その1

■ 文章は便利な表現方法であるが書き方次第である

文章を正確に書くということはいつも心掛けないといけないことなのですが、文章を書くのが人間である限り、いつも正確に文章が書けるとは限りません。ここで大切なのは正確な文章ではなくて正確に書くというところ。一方、文章の便利なところは、ある程度適当な情報からでもなるべく性格に書けるところ。たとえ情報が曖昧であっても、別の情報あるいは書き手の憶測や想像力で文章に信ぴょう性を与えることができる。

 

したがって、文章ってのは書き方次第で便利な表現方法でもある一方、適当でもあるので、やはり正確に書くということは心掛けないといけない。まあ、そのためには文章を書く時には、語句の区切りに句読点を打って、読みやすさを確認するのだけど、それは読み返しながら内容の再確認ということになります。語句の間にスペースを入れるのは、一筆書きで書くような時がある日本語のかなや漢字ではあまりないから句読点がぽいんとになる。英語ならカンマとピリオド、終止符を打つというのは翻訳調の言葉なわけですが。

 

さらに文章が厄介なのは、「~である」「~でない」という1つの文章で成り立っているだけでなく、いくつもの文章がくっついたり離れたりしてできている。このため、文章の正確さというのは、単純に一文一文が正確であってもまとまった時に全体で真意を表しているか誤解を生じないか、そういうことにも注意しなくてはいけない。そもそも文章が単純な時は句読点を打ちながらでよいのだけれど、文章が複雑になって来ると、自分が書いた文章であるにも関わらず、それぞれの文の関係がよくわからなくなる時があったりする。

 

たぶん、人間の思考が単純な時は、句読点で間に合う時はワープロでも勢いで文章が書けたりするのだけど、人間の思考が複雑になっていくと、どうもワープロで書いても思考に追いつけなくなっていくような気がする。そういう時には、やはり紙に印刷するなりして読み返す、つまり推敲という作業が重要になって来る。

 

■ Neoは文章を再構成する

さて、推敲だ。冒頭に文章ってくっついたり離れたりするところが良いのだけど、それを句読点だけでは制御しづらくなっていくので、人は段落という物を考えた。普通一文の終わりは改行するが、複数の文章でも同じことについて説明している文章をまとめて段落として扱うことにする。段落の中では句読点があっても改行しない。だから、ワープロなどは段落の区切りは改行コードで示し、それが登場するまではひと段落と判断する。

 

普通のワープロアウトライナーは、この改行コードを目印にして文章を区切る。問題は文章の内容が段落ごとにまとまっているかどうかということ。しかし、反対にこの改行コードに文章が縛られると、それはそれで何かと不自由に思ったりする。人間というのはわがままというか、表現というのはどこまでもわがままだから。

 

Neoに限らずアウトライナーは、単なる改行単位でなく、段落毎にアウトラインとしてまとめて上下関係や従属関係を制御できるのが特徴です。さらに後述しますが、Neoは段落を再構成する時に同時に上下関係や従属関係を決めることができます。これが文章を整理する時には非常に便利で、ちょっと大げさな言い方をすれば、段落からある程度は解放され、文章の内容に集中できます。

 

ということで、改行コードで区切られる段落を再構成できるのがNeoです。まず長い文章をタイプするなり、コピペするなりしてNeoに持って来た後は、[構成]メニューのコマンドで再構成できます。

また、細分化した段落をまとめて1つの段落にまとめ直すことも容易です(続く)。

 ■ 挿入点を境界に選択した段落を同じ階層(兄弟)か上下関係(親子)に設定できる

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 ■ 基本は[構成]メニュー。[構成]-[項目を分割]-[上の兄弟]/[下の兄弟]/[子]が選べる

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 ■[構成]-[下の兄弟]を選んだ場合。挿入点を境に順当に2つの段落に分割される

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