推敲するネオ(6) 〜移動するNeO その2

■さっき書いた文書がiCloud Drive の中に見つからない。 

最近は物を書くのはMacOSだけでなくiOSということも多いので、どこでも時間があればすぐに書くことができるように、文書は iCloud Drive に保存しておくことが多くなりました。でも、やっと書く時間ができた時に、書きかけの文書が見つからないというのは困った話です。

 

そんなことが、最新のMacOS環境でNeOを使っていて起きました。最近の MacOS の定番機能である「マイファイル」に、さっき書きかけたNeOのファイルが表示されないのです。

iCloud Drive に保存したはずの文書が見つからない、実際にそうなるとやはり焦るわけです。

 

MacOSの文書管理では、Finder の「マイファイル」や使用したアプリの「最近使った書類(項目を開くなど)」などから、文書をどこに保存しても(そもそも最近は「自動保存」)すぐに仕事を再開できるようになっています。


ところが、さっき書きかけた文書がその「マイファイル」の中に表示されない。慌ててiCloud Drive の中を見ても見つからない。サイドバーに登録したフォルダーは、そのフォルダーがMac内部(ローカル)でもiCloud Drive(オンライン)にあっても、クリックすればファイルの一覧を確認できるはず。それにも関わらず表示されない。

■ さっき書いた文書がiCloud Drive の中に見つからない。 

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 とりあえず、NeOの「最近使った書類」には表示されたので、再度文書を開いて対策を考えようと思いました。「最近使った書類」から選択してファイルが開けるのであれば、このファイルは一応Mac内部かオンラインのどこかに保存されていることになります。そこで実際にこのファイルがどこに保存されているかを確認するには[ファイル]-[移動…]を選択します。

■ 「最近使った書類」の中にはさっき書いたばかりの文書ファイルが表示される

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[ファイル]-[移動…]を選択する代わりに、ファイル名を変更する方法を応用して、タイトルバーの名前の右端の「∨」をクリックしてもダイアログボックスを表示することができます(「マイファイル」が使えればパスバーで確認できるのですが)。

■[ファイル]-[移動…]を選択してダイアログボックスを表示する

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これで、ファイルが保存されている場所は「NeO-iCloud」というのがわかりましたが、これは先ほどファイルが見つからなかった iCloud Drive とは別の場所。iCloud Drive はアプリのファイルを自動バックアップする仕組みであるiCloud を専用アプリを使ってオンラインストレージとして利用するものですが、この「NeO-iCloud」はその自動バックアップ先のようです。


通常iOSアプリは、iCloud に自動バックアップしますが、作成したアプリはiCloud中のそのアプリ用の保存領域しか利用できず、他の領域は見えないようになっています。一方、MacOSのFinderアプリは、オンラインストレージとしてiCloud Drive が利用できますが、NeOのiCloudは利用できないというのが、今回のファイルが見つからない原因だったようです。


原因がわかれば、保存先を「NeO-iCloud」から「iCloud Drive」に設定し直して、ファイルを移動すれば、以降はファイルがFinderからも見えるようになるはずです。


■ 保存先を「NeO-iCloud」から「iCloud Drive」に設定し直す

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MacOS /iOSの文書管理が使えれば NeOはもっとおもしろくなる

何とか、さっきまで見えなくなっていた書きかけの文書が「iCloud Drive」の中に表示されるようになります。

 

あとはiCloud Driveの中に作った「NeO」フォルダに移動して保存しておけば見えなくなることはありません。

 

一方、NeOにはiOS版がありませんから「NeO-iCloud」に保存しても開く方法が「最近使った書類」からしかありません。なぜ、こういう過渡期的な状態のままなのかわかりません。ただ、NeOはMacOSだけで動くアプリなので今は推測の域を出ませんが、案外iOS版NeOも登場間近なのかもしれません。


文書作成環境としてのMacOS、またはアウトライナーをよく知るために、今自分でできることはNeOを常用することなのだと思います。

常用されないツールは進化しなくなってしまうけど、MacOS /iOS進化を追っかけるツールがあれば、そのツールもいつの間に進化していたりします。

作者が疲弊していなければ、という条件付きではありますが。