推敲するネオ(2) 〜 NeOは推敲ツール
■ 記事のタイトルを「推敲するネオ」に変えました
ひと口にアウトライナーといってもいろいろあります。アウトライナーの数と種類が多いのがMacOS環境の特徴だと思いますが、おかげでiPhoneやiPadでもいろいろなアウトライナーが利用できたりします。
それでは、そんな中で使う「NeOってどういうアウトライナーなのか?」と考えてみた結果が「推敲するネオ」です。
これまでアウトライナーは有名どころをブランド指名で使っていた感じですが、Neoに関する情報はほとんどなく、たまたま使ってみたところ、しっくり来たのはその機能というか使い勝手です。
無名であまり情報のないNeOというアウトライナーを使うにあたっては、保険の意味もあっていろいろ調べました。いろいろ文章を書いてから、こんなはずではなかったということがないようにです。
まず気になったのが画面表示であり、もう1つが読み込み/書き出しでした。これらは前回の「NeO再入門」で書いた通りであり、まあ多少の支障はあってもNeOは実用には困らない程度なので合格です。
さらに、こちらも人間ですから調子が良い時もあれば悪い時もある。そんな時はNeOでは書かないというのも折り込み済みで、NeOでそういう選択ができるかどうかも確認しました。
とりあえず、NeOの読み込み/書き出しは最終手段ですから、実際にはiPhoneやiPadで使う「共有」機能をMacでも使かって、今はTextwellも併用して書いています。実際のところ、NeOの画面表示にイライラさせられては、書きたいことが引き出せないどころか、書けない時には余計に書けなくなります。それならば、別のツールで書くべきです。
この辺が割り切れるのが、いわばノーブランド風味が持ち味のNeOです。別のツールで書いた文章を再びNeOに戻すのも「共有」ですが、そんな手間をかけてもNeOを使いたいと思うのは、NeOが文章を整理するのになかなか良いアウトライナーだからです。
■ 人は文章を書いている時間より書かない時間の方が長い
私らが書く時、実際に文章を書いている時間よりも書かないでいる時間の方が長いものです。文章を書く前にはアイディアを練るとか、文章を書いた後には推敲するとかいって読み返します。実際に文章を書いている時間よりもこれらの時間が長かったりします。だから、文章が書ける時にはまず書くことに集中しなければなりません。執筆するツールは、書く時に集中を妨げるような道具であってはいけません。
そこで、ワードはどうなの?Scrivenerは?などと有名どころの執筆・編集ツールの名前が出て来ますが、ブランド名で指名される有名なツールの多くは、その各ツールに応じた執筆や編集の流儀や作法があります。これらのツールがブランドを確立できた理由は、その流儀や作法をいち早く確立したからです。
これらのツールを効率よく使って文章を書く場合は、まずはその流儀や作法に倣わなければなりません。この確立されたブランドとは、別のいい方をすると、多くの利用者に支えられているということですから、どちらかというとその流儀にしたがっていけば文章の体裁は整います。いわば、売れているツールほど合理的なのです。これらのツールは何百文字とか何ページとか目に見える量を書くには便利な機能を多数用意はしているものの、各個人が書きたいことを書くための支援できるか使う人に任されています。
■ NeOは文章を整理するアウトライナー
一方、書いたら終わりという人には必要ないのが、編集または推敲するためのツールです。実はこの推敲する時に使えるツールというのは、物を書くツールほど数も種類も多くありません。少なくとも私はそんなに多くを知りません。私にとってのアウトライナーの多くは、編集または推敲するためのツールです。
物を書くというのは、単純な作業ではありますが、頭の中の考えを言葉にして書いていくことは、実はそれほど合理的でない部分があります。文章は決してアウトラインに従って、目次を埋めれば完成というものではありません。そこで、書かれた文章を論理的に編集・整理すると共に、文章を客観的に読み直していく、いわば推敲と呼ばれる作業が必要になります。
これまでも私にとってのアウトライナーは、単にこれから書く文章の目次を作るだけでなく、文章を書いてから推敲するためのツールでありました。でも、これまでのアウトライナーには何処か帯に短し襷に長しと感じるところがありました。Neoにもいろいろ足りないところはありますが、その反面これまでのアウトライナーにはなかった痒いところに手が届くような感じがあります。文章を推敲する時に便利なNeOの機能は、主に[構成]メニューにまとまっています。それ以外の通常の文章の編集機能は[フォーマット]メニューや[表示]メニューにまとめられています。
いわば、一度書いた文章を整理するアウトライナー。だから、推敲するNeOといえるのです。
推敲するネオ(1) 〜 Neo再入門
Neoというアウトライナーがあります。MacOS用アプリなので、一般的ではないかもしれません。でも、文章書くのに何かと便利なMacOS環境ですから、その環境でしか利用できないとしても、Neoのようなツールがあることを知っていても損はないと思います。また最近は アウトライナーが話題になることも増えて来たので、その1つとしてNeoを知っていれば、文章を書く時に何かの役にたつかもしれません。
そうはいっても、文章を作成するのにアウトライナーを必要とする人もいれば、そんなものがなくても困らない人もいると思います。世の中ワード(Microsoft Wordのこと)さえあれば大丈夫という人もいれば、ワードさえ必要ないという人もいるでしょう。
Neoはどちらかといえば、そういうツールを必要とする人向けのアプリです。ワードと違って、MacOS環境だけしか使えないアプリですし、同じApple製品でも今流行りのiPhoneやiPadでは使えないアプリですから、使いたいと思っても誰でもすぐに使えるわけではありません。
さらに原稿書き御用達アプリなのに、画面表示が自動的に再描画しなかったり1、各種文章データを取り込んだり、他のワープロに渡すのに書き出し2たりするにも、期待通りには機能してくれなかったり。とにかく、一見さん御断りな感じでもあり、いろいろ取っ付きの悪いところがあります。
そんなNeoですから、使い方をネットで検索してもあまり情報がありません。おまけにNeoは従来のワープロやアウトライナーと使い勝手が違っているところも多く(MacOSらしいといえばらしいのですが)、これではますます利用者が増えることは望めない。いや、そもそも使いたい人が使えばいいツールなので、それはそれで良いのかもしれません。
そういえばワードだって最初の頃は一太郎と違うとか、DOS時代のテキストエディタの方が軽快だとかいろいろ言われたものなので(話が古すぎる)、実は普及しているかどうかはどうでもよいことなのです。
肝心なのは、私が購入してしばらく放置をしていたNeoを、また再び使い始めたということで、いろいろアウトライナーもワープロを試してどうもしっくり来ていない私としては、今Neoを再挑戦して使うことが重要であり、その試みからいろいろ発見することもありそうです。
このブログでは、そんなNeoを自分なりに使ってみて、その利用情報をまとめてみようかと思ったところなのでした(2017/7/15)。
1[画面表示がおかしい場合]
Neoでなければできないことが多そうなので使い始めたわけですが、しばしば画面表示がおかしい感じになる。たまに使うと、えっと同じアプリに見えないくらい迷わせるので、この辺も入門者の敷居を高くしていると思われる。
しばらく使ってわかったのは、文書データに支障はなく、単に再描画を怠けてしまうのが原因で案外MacOSの問題かもしれない。そこで文書の余白や文章の改行の位置がおかしい時は、画面を強制的に書き換えれば直ります。具体的には[表示]-[タブバーを表示]/[タブバーを非表示]または[表示]-[パレットバー]-[構成]、[表示]-[サイドペイン]-[ブックマーク]、[表示]-[トップペイン]-[検索]などで画面を再描画すると直ったりする。
2[読み込み/書き出し]
いざとなったらテキストエディタなどで開いてコピペすればよいとはいえ、とにかくWordやPagesから書き出したテキストファイルやリッチテキスト形式のファイルがうまく読み込めないと萎える。さらに出来上がったアウトラインを他のアウトライナーワープロに渡せないと、マイナーアプリだけに試行錯誤した作業時間が無為にならないかと不安を感じたりする。
ちなみに書き出すことができるファイル形式のうちWord形式には、Word97形式(doc)、2003形式(xml)、2007形式(docx)とあるけど、実際にMacOS版のWordとPagesで開けたのは、Word97形式(doc)だけでした。
注:この記事の動作確認は,Neo Ver. 1.1.1.64bit, MacOS 10.13 Beta(17A306f)で確認しています。
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